サウナ都市・すすきのに新たな“ととのい”の場が誕生した理由


近年、すすきの周辺ではサウナ需要が高まっている傾向にある。

朝まで営業した飲み屋さんが、仕事終わりの“ととのい”として、遠方に向かってでも堪能するアクティビティとなっている。

背景には、深夜帯まで人が動く街ならではの生活リズムと、短時間でも心身を切り替えられる手段としてサウナが定着しつつある現状がある。

飲食や娯楽の延長線上に、自然とサウナが組み込まれる流れが生まれている。

サウナの効能ってそもそもなに?

サウナは、発汗による血行促進や疲労回復を目的として利用されることが多い。

温冷交代浴によって自律神経が刺激され、心身のリフレッシュにつながるとされている。

また、深いリラックス状態に入ることで、睡眠の質が向上したと感じる人も少なくない。

運動が苦手な人でも取り入れやすい点も、支持を広げている理由の一つだ。

単なる健康法ではなく、日常のリズムを整える習慣として認識され始めている。

サウナ需要の加速

ここ数年、全国的にサウナ専門施設や個性を打ち出した温浴施設が増加している。

背景には、働き方の変化や余暇の使い方の多様化があると考えられる。

短時間でも満足感が得られる体験として、サウナは現代のライフスタイルと相性が良い。

SNSや口コミを通じて情報が広がり、新たな利用者層を呼び込んでいる点も特徴的だ。

結果として、都市部を中心に安定した需要が形成されつつある。

カルチャーとしてのサウナ

近年のサウナは、単なる入浴施設ではなく「体験」として語られることが多くなった。

施設ごとの設計や動線、過ごし方そのものが価値として共有されている。

一人で静かに過ごす人もいれば、仲間と語らいながら利用する人もいる。

利用者が自分なりの楽しみ方を見つけられる点が、文化として広がる要因だ。

サウナは今、生活の一部として街に溶け込もうとしている。

すすきのの街・COCONO SUSUKINOという文脈

札幌の中心繁華街・すすきのにある 「COCONO SUSUKINO(ココノ ススキノ)」 は、ライフスタイルホテル、映画館、飲食・物販店などが集まる 複合商業施設です。2023年11月に開業し、「一日中楽しめる都市型アミューズメント空間」を目指しています。

その中でも「goodsauna & spa SAPPORO」は、3〜4階の大規模区画に入る新しい温浴・サウナ施設として位置づけられています。都市観光と地元需要を結びつけるランドマーク的な存在としての役割が期待されています。

眠らない街 × 滞在型コンセプト

すすきのは夜の歓楽街として知られる土地柄ですが、goodsauna & spa は「滞在型温浴施設」を掲げています。これは単なるサウナではなく、朝から翌朝まで最大23時間滞在できる施設であり、サウナ・岩盤浴・ラウンジ・軽飲食・外気浴スペースなど多機能を併せ持ちます。

昼も夜も楽しめて、観光・デート・仕事・リラックスなど、さまざまなシーンに対応できる複合空間として設計されている点が重要です。

goodroomの企業戦略

goodsauna & spa を運営する グッドルーム株式会社 は、これまで東京・日本橋や調布で「グッドサウナ」などのサウナ事業を展開し、賃貸・オフィスリノベーションやライフスタイル提案といった事業を行ってきました。

「暮らすようにととのう」というコンセプトのもと、従来のサウナ空間を超えた 新しい滞在体験モデルを追求しており、これは単にサウナ愛好家を狙ったものではなく、日常的なリラクゼーションとしてのサウナ体験を提案する戦略と一致しています。

競争力と魅力の高さ

goodsauna & spa は、サウナ愛好家から高い評価を受ける「ととのえ親方」こと 松尾大氏や建築家・隈太一氏を監修に迎えた本格的な設計で話題になっています。

広いサウナスペースや各種機能が揃うことで、「札幌エリア最大級のサウナ施設」という特徴を打ち出し、観光客や地元住民、ビジネスパーソンまで幅広い客層を集客するポテンシャルを持つ施設として位置付けられています。

コラムまとめ:すすきのに“グッドサウナ”はどう響くか

goodsauna & spa SAPPORO のオープンは、単なる新店出店ではなく、「眠らない都市・すすきの」という街のコンテクスト、そして「滞在型リラクゼーションの新潮流」という市場ニーズが融合した結果とも言えます。

すすきのは従来、夜の飲食・エンタメが中心でしたが、goodsauna & spa のような リラックスや健康志向のアクティビティが加わることで、街全体の体験価値が拡張される可能性があります。観光に来る人はもちろん、地元の人が日常的に足を運べる“まちの居場所”としても機能することが期待されており、これが札幌中心部の新しい文化的要素として発展するかが注目されます。

「眠らない街で、一日を通してととのう。」
そんな新しい都市体験の選択肢として、goodsauna & spa SAPPORO はすすきのに新たな一角を刻み始めています。

 

—— 文・写真:すすきのニュース編集部 【佐々木ナオ】


すすきのという街は、長らく「夜」のイメージで語られてきました。その中心に、長時間滞在を前提としたサウナ施設が入るという事実は、街の使われ方が静かに変わり始めている兆しにも見えます。再開発によって生まれたCOCONO SUSUKINOという器が、今後どのような日常利用を定着させていくのか、注視していきたいところです。