
冷凍食品とアイス約200種類を自由に楽しめる人気イベント「チン!するレストラン in SAPPORO」が11月28日、札幌市中央区のサッポロファクトリーホールで開幕した。北海道初開催で、過去最大規模の内容となり、予約制の90分食べ放題として実施される。
やわらかな冬の光が差し込む午前、札幌市中央区のサッポロファクトリーホールには、開場前から足早に向かう来場者の列ができていた。電子レンジの温かな音と、湯気の立つ香りがほんのり漂う会場で、「チン!するレストラン in SAPPORO」が本日28日に開幕した。冷凍食品とアイスクリームを自由に選び、自分で温めて味わうセルフ式の食べ放題イベントで、北海道での開催は今回が初めて。会期は12月15日まで続く。主催は株式会社日本アクセスで、北海道が後援する。
このイベントは、2022年に初開催された秋葉原会場で人気を集め、予約開始直後に完売するほど話題を呼んだ。その後に行われた大阪や名古屋でも好評となり、今回の札幌では過去最大規模の内容となった。会場内には約20台の冷凍ケースがずらりと並び、約150種類の冷凍食品と約50種類のアイスが選び放題。特に注目を集めていたのは市販用の全種類が揃ったハーゲンダッツで、来場者がひとつ手に取るたびに、冷気と甘い香りが混じる空気がふわりと漂った。すすきの周辺でも冬の観光客が増える時期と重なり、街全体が新しい食のイベントへの関心を高めているようだった。
札幌ならではの特別企画も多く、北海道産の商品を集めたコーナーには、地域企業の冷凍食品が並び、来場者が「これ知ってる」と笑いながら手に取る姿が見られた。中でも「中華札幌 とろーりチーズコーンまん」は、やさしい甘みのコーンと濃厚なチーズが合わさる一品で、試食した来場者からは「温めた瞬間に香りが広がって、寒い季節にぴったり」と話す声が聞こえた。さらに約15種類の冷凍野菜や果実で自由に作れる“チン!するサラダバー”や、メーカーが日替わりで調理のコツを紹介するライブキッチンスペースも設けられ、温めた湯気と華やかな香りが会場を彩っていた。
会場を歩くと、学生の視点で選ばれた“推しポイント”のPOPが並び、酪農学園大学とのコラボ展示がにぎやかさを添えていた。乳しぼり体験ができる模型や「モーモーベンチ」で写真を撮る来場者も多く、冬の観光シーズンの家族連れにとっても楽しめる内容になっている。また、家電メーカーのシロカが電子レンジを全面協賛しており、会場には約50台の機器が並んだ。温めるたびに鳴る“チン”という音が会場にやわらかく響き、各テーブルで湯気が立ち上る光景が広がった。サッポロファクトリーの周辺には買い物客や観光客の姿も多く、イベントのにぎわいが街へと自然に広がっていく様子も感じられた。
主催者によると、現在の物価高で家庭の負担が高まるなか、冷凍食品は手軽さと価格面で注目を集めているという。オープニングセレモニーでは、ぼる塾ら出演者が「冷食の進化に驚いた」と語り、来場者とのやりとりに笑い声が響いた。会場の外では、濡れたアスファルトに夕方の光が反射し、イベントを終えた人々が温かい袋を手にしながら足早に帰っていく姿があった。寒さの深まる札幌で、冷凍食品の魅力を体験するこのイベントは、冬の街にほんのりとした熱気を生んでいるようだった。





