札幌で Apex Legends 世界大会とeスポーツを関連付けた”就活”イベントが相次いで開催


2026年1月、eスポーツの世界大会「Apex Legends Global Series(以下ALGS)Year 5 Championship」が、札幌市豊平区の大和ハウスプレミストドームで開催された。大会には世界各地から40チーム、約120人が出場し、賞金総額は約3億円とされている。大会終了翌日の1月19日には、札幌市内でゲーム・eスポーツ関連企業による合同企業説明会も行われ、同時期に性質の異なる二つのイベントが札幌で実施された。

こうした同時期開催の背景として、ALGSの札幌開催が2025年に続いて2回目となった点も注目される。国際規模のeスポーツ大会では、競技環境や会場規模に加え、選手・関係者の移動や受け入れ体制など、開催都市側の実務対応も重要な要素とされている。札幌で継続して開催されたという事実は、単発の誘致にとどまらず、一定の運営実績を積み重ねた都市として位置づけられていることを示している。こうした継続開催の流れの中で、札幌では競技イベントに加え、eスポーツ分野に関わる人材や企業の動きも同時期に表面化した。

ALGS開催と前後して行われた合同企業説明会は、ゲーム・eスポーツ業界を志望する学生や若年層を対象としたもので、複数の関連企業が参加した。これらの背景にはこうしたeスポーツとされるテレビゲームをプレイする若年層のユーザーには反射神経などの身体的な優位性への期待やeスポーツ文化としてユーザーフレンドリーな印象を付けられるマーケティング的な側面も見られている。

企業説明や交流の場が設けられ、大会終了直後というタイミングで人材イベントが配置されたことで、競技としてのeスポーツと、それを支える産業・雇用の動きが同じ文脈の中で並行して進んだ形となった。観戦や競技体験にとどまらず、業界への関与を具体的な進路や採用へとつなげる場が設けられた点が特徴といえる。

ALGS開催にあたっては、札幌市が国家戦略特区制度を活用し、海外選手・関係者の受け入れを支援したことが公表されている。また、合同企業説明会についても札幌市の後援が明記されており、行政が大会と人材関連イベントの双方に関与している構図が確認できる。競技イベントと採用・育成の場が同時期に展開された背景には、eスポーツを一過性の催しではなく、継続的な分野として扱う姿勢がうかがえる。

2026年1月の札幌では、国際的なeスポーツ大会と、ゲーム業界の人材を対象としたイベントが連続して実施された。競技とキャリア形成という異なる側面が同じ都市・同じ時期に交差した事実は、札幌におけるeスポーツを「大会開催」だけでなく、人材や産業の動きとあわせて捉えるうえで、一つの整理材料となりそうだ。


国際大会の開催というと、どうしても競技の盛り上がりや来場者数に目が向きがちだが、今回印象に残ったのは「大会の翌日」に人材イベントが組まれていた点だった。競技を観る側と、業界で働く側が、時間差なく同じ街に集まっていた構図は珍しい。プレイヤーだけでなく、運営や制作、裏方に目を向ける導線が自然に用意されていたように感じる。イベントを“見せて終わり”にしない工夫が、静かに仕込まれていた。

—— 文・写真:すすきのニュース編集部 【佐々木ナオ】