12月1日夜、札幌市南区澄川4条2丁目の商業施設入口付近で下半身を露出したとして、札幌市豊平区に住む56歳の無職の男が公然わいせつの疑いで南警察署に逮捕された。事件は午後8時15分ごろに発生し、現場を通行した20代女性2人が男の行為を目撃して警察に通報した。男はその後その場を離れたが、防犯カメラ映像の解析などにより特定され、同日中に身柄が確保された。
警察によると、現場となった澄川地区は住宅や商業施設が点在するエリアで、平日夜間でも一定の通行量がある地域とされる。今回の事案発生前後にも周辺で類似行為が確認されており、午後7時45分ごろに澄川4条3丁目の路上、午後8時5分ごろに澄川4条2丁目の路上で、同様の露出行為があったとの通報が寄せられていた。いずれも時間帯および地理的な近接性が重なっている。
捜査関係者によると、複数の通報内容には共通点が確認されており、防犯カメラの映像解析が特定につながったという。逮捕後の調べに対し、男は「私自身がやったことです」と述べ、容疑を認めている。警察は通報者の証言内容と映像記録を照合しながら、当日の行動経路や各地点での具体的な状況について確認を進めている。
今回の一連の事案は、短時間かつ狭い範囲で3件が連続して発生している点が特徴で、警察は地域の安全対策の観点から各地点の関連性を慎重に検討している。澄川地区は商業施設や公共交通機関が近く、夜間も一定の人流があり、今回のような通報が迅速に行われた背景には、防犯カメラの整備と周辺住民による早期通報体制が影響したとみられる。警察は、周辺地域への注意喚起とあわせて、同様の被害の有無について引き続き情報収集を行っている。
南警察署は男がほかの2件にも関与しているとみて捜査を継続しており、当日の移動経路や行動の詳細を調べている。複数の事案に関して証言や映像記録の分析を進めることで、発生状況の全容解明を図る方針だ。地域住民には、同様の不審行為を見かけた場合は速やかな通報を呼びかけている。
—— 文・写真:すすきのニュース編集部 【佐々木ナオ】
澄川エリアは住宅街と商業施設が混在しており、夜間の人通りも決して少なくありません。こうした場所で連続的に通報が入った点は、地域の安全意識の高さが背景にあると感じました。現場周辺では防犯カメラの整備も進んでおり、今回のように映像が特定につながるケースは今後も増えるとのことです。地域が持つ基盤の強さをあらためて意識させられる取材でした。





