札幌市北区の住宅で、家族3人が刺殺される痛ましい事件が発生した。41歳の男が殺人容疑で逮捕され、警察は動機や家族関係の解明を慎重に進めている。静かな住宅地で起きた深刻な事案に、地域には不安と衝撃が広がっている。
深刻な事件 — 札幌・北区で家族3人刺殺、男を逮捕
札幌市北区の住宅で、無職の男が父母と姉をサバイバルナイフで刺し殺したとして逮捕された。男は「姉に恨みがあった」と供述しており、警察は動機や家族関係を慎重に調べている。
容疑者と逮捕の経緯
逮捕されたのは、札幌市北区在住の41歳の男、中村純一 容疑者。報道によると、10月31日午前11時ごろ、自宅で父・中村道紀 さん（68）、母・美枝子 さん（83）、姉・川村千恵子 さん（55）を、サバイバルナイフで刺して殺害した疑いが持たれている。
事件後、およそ40分後に中村容疑者は警察署に自首。「30分ほど前に家族3人を殺した」と述べ、血の付いた刃物を所持していたとされる。現場は1階の居間で、3人は倒れた状態で発見された。司法解剖の結果、3人とも出血性ショックによる死亡とされた。
捜査の状況と供述内容
11月21日、警察は姉殺害の疑いで逮捕していた中村容疑者について、両親の殺害についても殺人容疑で再逮捕。容疑者は「父と母を殺した記憶はないが、状況から殺したのは私だと思う」と話し、おおむね容疑を認めているという。
姉・千恵子さんの遺体には全身に「数十か所」の刺し傷があり、３人の中でも最も多かった。中村容疑者は、「姉に恨みを持っていた」と述べており、警察は強い殺意があったとみて、動機や家族関係、過去の事情などを慎重に調べている。
社会的な課題と再発防止の視点
今回のような家族内での凄惨な事件は、“家庭という密室”で起きやすく、外部から気づきにくい側面を持っている。特に高齢の親と成人した子世代が同居する家庭では、関係性やメンタルヘルス、支援のあり方など、多くの課題が浮かび上がる。
今後、警察の捜査の進展だけでなく、地域や行政、福祉関係者による見守り体制や支援の強化も、あらためて問われることになりそうだ。
