
裁判長「今後、母として正しい接し方を」…法廷で小さくうなずく被告
2023年7月、札幌・ススキノで発生した首切断事件を巡り、犯行を行った娘の支援をしたとして、母親である被告に対し、懲役1年2か月・執行猶予3年の有罪判決が札幌地方裁判所で言い渡されました。
被告の女性は、犯行後に娘の逃走や証拠隠滅を助けたとされ、道警により逮捕・起訴されていました。
札幌地裁の裁判長は判決の中で、「母として当然なすべきではない行動だった」と非難しながらも、
「今後、母として正しい接し方をしてあげてください」と語りかけました。
この言葉に対し、被告は席に座ったまま、静かに小さくうなずいたとされています。
被告は終始、静かな表情を保ち、娘への複雑な思いを抱えながら裁判に臨んでいた様子でした。
「親子」という言葉に、罪の重さと救いの両方が重なった判決だった。
娘の暴走を止められなかった母。支えることが正義なのか、距離を取ることが正義なのか。
あの小さなうなずきには、言葉よりも重い何かが詰まっていたように見えた。
この事件をきっかけに、「家族の中で起こる闇」に私たちはもっと目を向けるべきなのかもしれない。