大正市場が地下に息づく「すすきのゼロ番地」🕰️ 昭和レトロ横丁の現在

すすきのの路地裏に、知る人ぞ知る昭和ムード漂うスポットがあります。その名は「すすきのゼロ番地」。繁華街の表通りとは一線を画す、ディープで懐かしい飲食街が地下に広がっています。

この場所のルーツは、大正11年(1922年)に誕生した「札幌第二公設廉売市場」。昭和33年(1958年)に現在の市場ビルへ建て替えられ、その地下に飲食店街が芽吹いていきました。


🎯歴史をひも解くスケジュール

  • 1922年(大正11年):札幌第二公設廉売市場開設。現在のすすきの市場の祖先です。
  • 1958年(昭和33年):地下1階は雑貨や医院などが入るビルへ全面建て替えられ。
  • 1971年(昭和46年):地下を「すすきのゼロ番地」として飲食横丁に改装し、飲食組合も設立されました。
  • 現在も約30店舗が営業し、令和の今なお昭和と大正の空気を残し続けています。

🏮「ゼロ番地」という名の由来

名称の由来は諸説ありますが、地下階で「番地がなかった」こと、あるいは“ゼロから始める”という再出発の姿勢を示しているとも言われています。


🍶今なお生きるレトロ横丁

地下の細い通路に並ぶ小さなお店は、昭和の雰囲気を大切にしたスナックや小料理屋、たまにスタイリッシュな新店も混じり、一見さんでも安心して入れる居心地の良さがあります。

飲食店主の協力体制、門限ルール、防犯対策など、訪れる人の安心を守る仕組みも整っています。

「すすきのゼロ番地」は、ただの路地ではありません。大正期に生まれ、市場として機能した歴史をそのまま地下に刻み、昭和期に新たな顔を得た、生きた都市文化の縮図です。表のネオン街とは異なる“時代を超えた空間”を楽しめる貴重な場所です。