コインランドリー券売機を破壊、現金約5万円盗難(札幌市豊平区)

2025年11月11日午前4時30分ごろ、北海道札幌市豊平区の24時間営業のコインランドリーにおいて、券売機がバールのような工具で無理にこじ開けられ、中にあった現金およそ5万円が盗まれるという窃盗・器物損壊事件が発生した。 

被害店によると、男はフード付きの黒い服を着用し、券売機の前で周囲を気にしながらバッグから工具とみられる器具を取り出して作業を開始。券売機にこじ開けた跡が残る状態で現金を引き出し、目的を果たすと直ちに店外へと立ち去った。 

店が被害に気づいたのは、午前9時30分ごろ、客からの連絡によるもの。被害届が提出されており、警察が防犯カメラ映像を含め捜査を進めている。 

この種のコインランドリー内の券売機・精算機を対象とした犯行は、札幌市内でも少なくない。例えば、2025年4月6日に札幌市中央区のコインランドリーで精算機が破壊され現金約18万8000円が盗まれた事件も報じられている。 

このため、店舗運営者側としては「無人・深夜営業」「現金保管機器」「防犯カメラ設置」の三要素が揃う時間帯・環境が狙われやすい構図と見ることができる。

本件の背景には、券売機に現金が溜まりやすい営業形態や、深夜・早朝帯の人目の少ない時間を狙った犯行という可能性が高い。 店舗側が早期に気づけなかった点も被害を拡大させる一因となっている。

運営者としては、以下のような対策を検討する必要がある。

  • 券売機・精算機の現金回収頻度を高め、機内現金量を抑える。

  • バール等工具による強引なこじ開けを防ぐため、機器構造の補強や耐工具仕様の導入。

  • 店内・外部への防犯カメラの設置および録画映像の定期チェック。

  • 深夜〜早朝帯の巡回や警備会社との連携など、無人時間帯の監視体制強化。

  • 現金レス・キャッシュレス決済の推進による現金保有量削減。

 

今回の被害額は約5万円と比較的小規模に見えるが、機器の損壊という器物損害も併発しており、店舗側の負担・営業停止リスクも軽視できない。特に深夜営業・無人運営型のコインランドリー運営を行う事業者にとっては、損害防止・リスク管理の観点から重要な警鐘となる。

地域においても、こうした「深夜・現金保管施設」への犯行が近年増加しており、地域住民・店舗運営者双方で防犯意識の共有が求められる。

夜間営業・キャッシュ機器を扱う店舗運営では、「人目が少ない時間」「現金が残る機器」「工具があれば破壊可能」という三点セットが犯行機会を作っています。今回のように早朝に無人状態で実行されると、発見・通報までに時間がかかる点もリスクです。店舗運営者は、無人・深夜帯の体制を改めて点検すべきでしょう。