札幌・北1条地下駐車場連絡通路で社会実験「キタイチ・チカミチ」開始


2026年1月20日、札幌市中央区の北1条地下駐車場と札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)を結ぶ地下通路で、歩行環境を改善する社会実験「キタイチ・チカミチ」が始まった。従来は単に通行のためだけの空間だった通路空間に緑の装飾や照明、静かなBGMなどを導入し、歩く際に気分が上がる環境の創出を図っている。通路に展示していた歴史写真展示などの一時休止も行われている。

実験は2026年2月16日までの期間限定で実施されている。通行者からは「明るい気持ちになった」「新しさがある」といった評価が聞かれ、空間の雰囲気が変わったことへの反応が寄せられている。企画に携わる「道庁南エリア研究会」関係者は、オフィスワーカーらが家と職場の往復の中で「ほっと一息つける空間」にしたいとの意図を説明している。

北1条地下通路は札幌の中心部を横断する地下歩行ネットワークの一部であり、地下駐車場と地下歩行空間をつなぐ利便性の高い通路として日常的に多くの人が利用している。今回の社会実験は、利用者の流れや空間の価値を再認識し、今後のまちづくりに活かす狙いもあるとされる。

装飾では、季節感ある写真パネルや緑のディスプレイを配置し、冬季の地下空間をより快適に感じられる工夫が施されている。照明は暖色系を主体とし、無機質だった通路の印象を和らげる構成としている。こうした要素が、利用者にとって日常の「移動」から「体験」につながる空間づくりを目指す取り組みの一環となっている。

企画運営には札幌市と地域の研究会が連携して取り組んでおり、通行者の声や利用実態のデータを集め、さらなる改善策の検討につなげる計画が示されている。この社会実験の結果は、今後の地下空間活用方針や都市空間デザインの参考資料として活用される見込みである。

本社会実験は、冬季の地下空間利用が多い札幌の都市特性を踏まえた取り組みであり、気候や季節に左右されない快適な通行空間の創出という視点で注目されている。実験終了後、評価や分析結果が公表される予定だ。


今回の「キタイチ・チカミチ」社会実験は、札幌駅前通地下空間の一角に位置する北1条地下通路を対象に、歩行者の体験価値向上を目指す取り組みとして実施されています。通路本来の「通行」の機能に加え、「居心地」や「気分のリフレッシュ」といった感覚的価値を積極的に取り入れている点が特徴です。地下空間という日常風景の中で、季節や天候の影響を受けにくい快適な環境整備の可能性を探る実験として、市民や通行者の反応が今後の都市空間設計にどのように反映されるか注目しています。

—— 文・写真:すすきのニュース編集部 【佐々木ナオ】