【札幌】初雪の平年日は10月28日 冬タイヤ・服装・暖房の準備はいつから?


札幌の初雪の平年日は10月28日です。気象庁が1991~2020年の30年間の観測値からまとめた数字で、2026年に必ず10月28日に雪が降るという予報ではありません。それでも、10月半ばは冬支度を始める目安になる時期です。

車を運転する人は冬用タイヤの状態と交換予定を、徒歩で通勤・通学する人は靴底を、家庭では暖房器具の動作や水道の凍結対策を確認しておきたいところです。札幌管区気象台の記録と札幌市などの公式情報から、何をいつ準備するとよいのかを確かめました。

札幌の初雪は平年10月28日。「初雪=積雪」ではない

気象庁の札幌の季節現象の平年値を見ると、雪の初日は10月28日、積雪が1センチ以上となる初日は11月12日、長期積雪の初日は12月6日です。いずれも1991~2020年の30年間に基づく平年値であり、個々の年の天候を約束する日付ではありません。

この三つは、同じ「雪の季節」を表していても意味が異なります。初雪はその季節に初めて雪が観測された日です。一方、積雪の初日は地面に雪が積もった状態について定められた基準で整理したもの。長期積雪は、雪のある状態が一定期間続く「根雪」に相当する統計です。

したがって、10月中に雪が降っても、直ちに道路一面が雪に覆われるとは限りません。反対に、雪が積もるほど降っていない段階でも、場所や時間帯によって路面が凍る可能性があります。雪の見た目だけで冬装備が必要かどうかを決めないことが大切です。

同じ気象庁のデータでは、札幌の初霜の平年日は10月25日、初氷は10月28日。手稲山の初冠雪は10月18日です。これらは観測する現象も場所も異なるため、山が白く見えた日を、そのまま札幌市街地の初雪の日として扱うことはできません。

昨季の初雪は10月23日、前の季節は10月20日

札幌管区気象台の2026寒候年の観測資料では、札幌で2025年10月23日に初雪を観測しました。これは平年より5日早い日付です。一つ前の2025寒候年に当たる2024年の初雪は10月20日で、平年より8日早くなりました。

「2026寒候年」という表記は、2026年の秋の初雪を指すものではありません。気象台が用いる寒候年は前年8月から当年7月までの期間です。つまり、2026寒候年の初雪は2025年秋の出来事。年号だけを見ると間違えやすい部分です。

直近2シーズンとも平年より早い日に観測されましたが、この2例だけを根拠に2026年も早く降るとは予測できません。今年の初雪がいつになるかを判断するには、平年値ではなく、今後発表される気象予報や観測情報を確認する必要があります。

10月の札幌は、月の前半と後半でも寒さが変わる

気象庁による札幌の1991~2020年の月別平年値は、9月の平均気温が18.6度、10月が12.1度、11月が5.2度です。10月の平年の日最高気温は16.4度、日最低気温は8.0度。これらは月全体の平均であり、毎日の最高・最低気温を示すものではありません。

昼間に歩いていると厚手の上着がいらない日でも、朝の通勤時や夜の帰宅時には、昼間と同じ服装では寒く感じる場合があります。すすきのの飲食店やイベントへ夜に出掛ける際は、出発時だけでなく、帰る時刻の予想気温も見ておくと服装を選びやすくなります。

札幌駅周辺、大通、すすきののように地下通路や屋内施設を使える場所でも、すべての移動が屋内で済むとは限りません。駅の出入口から目的地までの短い屋外移動、深夜のタクシー待ち、駐車場までの徒歩区間も考え、脱ぎ着できる上着と足元の装備を用意しておくと安心です。

ただし、気温が低いことと、路面が凍結していることは同義ではありません。路面の状態は降雨・降雪や日陰などの条件によって異なります。実際の移動判断には、当日の天気と現地の道路・歩道の状態を組み合わせる必要があります。

車の冬支度は、初雪の日を待たずに

車を日常的に使う場合、最も先に確認したいのがタイヤです。NEXCO東日本北海道支社は2026年10月1日付の発表で、10月16日から翌2027年4月30日までを高速道路の「雪氷対策期間」とし、気象・道路状況の把握と雪氷対策作業に取り組むと案内しています。同時に、利用者に冬用タイヤなどの早めの準備を呼びかけています。

同社の発表によると、北海道内の高速道路でハンドル・ブレーキの操作ミスを原因とする交通事故の件数は、冬季が夏季の約3倍。これは北海道内の高速道路に関する同社の説明であり、札幌市街地の事故率や全国の道路全体を表す数字ではありません。

初雪の平年日が10月28日だからといって、その前日まで夏タイヤで走ってよいという意味にはなりません。夜間や早朝に運転する、峠や標高の高い場所へ向かう、札幌から道内各地へ長距離移動する予定がある場合は、訪問先や経路の気象・路面状況も確認してください。

積雪・凍結路では滑り止めの措置が必要

北海道の道路交通法施行細則第12条第2号は、積雪または凍結している道路で自動車や原動機付自転車を運転する場合、スノータイヤを全車輪に装着するか、タイヤチェーンを取り付けるなどの滑り止め措置を求めています。日本自動車タイヤ協会が2026年8月現在の規定としてこの内容を公開しており、北海道警察の公式サイトにも道路交通法施行細則が掲載されています。

つまり、特定のカレンダー上の日付だけで一律に履き替えを義務付けるという規定ではなく、運転する道路が積雪・凍結しているかが重要です。冬用タイヤを装着していても滑りやすい条件は残ります。JAFは雪道で急な車線変更、急ブレーキ、急加速を避けるよう注意を呼びかけています。

交換時期を決めるときは、タイヤの溝、ゴムの劣化、空気圧、交換作業を依頼する店舗の予約可能日も確認対象です。NEXCO東日本はタイヤ交換後、ナットの緩みや空気圧を確かめることも求めています。自分で適切に判断・作業できない場合は、販売店や整備事業者に点検を依頼してください。

また、4WD車でも安心しきれません。JAFによれば、4WDは発進時や登坂時に利点がある一方、2WDより短い距離で停止できるとは限りません。車の駆動方式ではなく、路面と速度に合った運転が求められます。

徒歩の冬支度は靴から。すすきのの夜間移動にも備える

車に乗らない人も、初雪の前から足元の準備ができます。札幌市消防局は、雪道での転倒予防策として、滑りにくい靴を履くこと、歩幅を小さくすること、靴裏全体を地面につけることを紹介しています。路面が滑りやすい日は、予定より余裕を持って出発し、スマートフォンを見ながら歩かないことも重要です。

すすきの周辺で食事や買い物をした後、地下鉄駅へ向かう場面を考えてみます。店を出た直後の路面と、地下鉄出入口の階段付近では条件が違うことがあります。明るい場所だけでなく日陰や濡れた部分にも注意し、靴のデザインだけでなく靴底の滑りにくさを確認して選びましょう。

札幌市は、冬の歩道の滑りやすさを予測する「つるつる予報」も案内しています。気温・降雪量・積雪の有無などの気象予測と路面観察情報を基に、翌朝の路面を3段階で予測するものです。提供時期や実際の予測結果は、札幌市消防局の案内から確認できます。

市は都心部や地下鉄駅周辺の交差点などを中心に、滑り止め材を入れた砂箱を設置しています。砂箱は、滑りやすくなった路面に市民が砂をまくための設備です。設置場所が必ずしもすべての交差点とは限らないため、移動する場所に応じて周囲の設備と路面状況を確認してください。

自宅の備えは暖房器具と水道を分けて点検

札幌市消防局は、2026年10月15日から31日まで市内一斉に秋の火災予防運動を実施する予定です。暖房器具を使い始める季節に合わせ、ストーブによる火災防止などを呼びかけています。初雪が降るまで暖房を使わないという家庭ばかりではないため、寒くなった日に慌てずに済むよう点検を進めたいところです。

札幌市豊平消防署の案内では、暖房機器の使用前に取扱説明書に従って点検すること、吸気口などのほこりを掃除すること、傷んだ電源コードがないか確認すること、周囲の布団や紙類を離すことなどを挙げています。異臭や煙がある場合は使用を中止し、専門業者へ相談するよう案内しています。

灯油ストーブか電気暖房か、集合住宅か戸建てかによって、確認する箇所や設備の条件は異なります。自宅で使う製品の取扱説明書と管理会社・設備業者の案内を優先し、不慣れな分解や修理は避けてください。長期間使っていない機器は、最初の使用前に状態を確かめることが重要です。

水道の凍結対策は、本格的な冷え込み前に方法を知っておく

札幌市水道局は、外気温がマイナス4度以下になるとき、長時間水道を使わないとき、真冬日が続くときなどに水道の凍結に注意するよう呼びかけています。水抜き栓を使った凍結防止方法も紹介しています。

10月28日が初雪の平年日だからといって、その日に水道が凍るという意味ではありません。逆に、初雪とは無関係に強く冷え込む場合もあります。集合住宅では部屋によって設備が異なることがあるため、入居時の案内や管理会社への確認を通じ、水抜き栓の位置と操作方法を把握しておくと対応しやすくなります。

長期間留守にする予定がある人は、旅行直前ではなく、冬を迎える前に確認しておくことが大切です。水道局は公式ページで、凍結を防ぐ方法や住宅の種類ごとの動画を公開しています。

冬支度は何から始める?10月中旬の確認順

冬に必要な準備は、車を運転するか、徒歩で移動するか、どの住宅設備を使うかによって変わります。札幌の初雪の平年日だけを締め切りにせず、自分の生活で影響が大きいものから進めると、準備する順番を決めやすくなります。

  1. 車を使う人:冬用タイヤの状態、交換・点検の予定、冬用ワイパーや寒冷地用ウォッシャー液を確認する。郊外や峠を走る予定があれば、目的地の道路情報も確認する。
  2. 徒歩・公共交通が中心の人:滑りにくい靴、手袋、風を防ぐ上着を準備する。朝晩の移動やすすきのからの夜間帰宅では、最新の気温と降水予報を見る。
  3. 家庭で準備する人:暖房器具を説明書に従って点検し、周囲の可燃物を片付ける。水抜き栓の場所と操作方法を確認する。
  4. 観光・出張で訪れる人:札幌市街地だけでなく、行き先の標高や移動時間帯を踏まえて服装と交通手段を選び、必要に応じて冬装備のある車両を利用する。

天候を調べる際は、札幌管区気象台の天気予報や防災気象情報、気象庁の2週間気温予報が役立ちます。2週間気温予報は、先の期間の気温傾向を見るもので、特定の日に初雪が降ると確定する情報ではありません。

高速道路を利用する人は、NEXCO東日本の交通情報も合わせて確認してください。市街地を徒歩移動する人は、当日の歩道状況や札幌市の転倒防止情報を参考にできます。天気の予想だけでなく、実際に通る場所の状態を確かめることが重要です。

10月28日は「札幌で毎年雪が降る日」ではなく、過去30年間の記録を整理した平年日です。冬支度で大事なのは、その日を当てることよりも、寒さや積雪、凍結が早く訪れた場合にも困らない状態をつくること。まずは、今使っている靴やタイヤ、暖房器具の状態から確かめてみてください。


札幌では、初雪の平年日より前に冬道対策を始める必要があります。車の運転だけでなく、すすきのから夜間に帰宅する人も靴や防寒具の準備が欠かせません。