札幌・すすきのの駐車場で2026年9月4日夜、20歳の会社員男性に暴行を加え、財布とスマートフォンを奪った疑いで、15~16歳の男子高校生3人が強盗容疑で逮捕されました。複数の道内報道によると、事件が起きたとされるのは9月4日午後9時ごろ、札幌市中央区南6条西2丁目の駐車場です。
逮捕されたのは、札幌市中央区に住む16歳の男子高校生、札幌市南区に住む15歳の男子高校生、石狩振興局管内に住む16歳の男子高校生の3人です。警察の調べに対し、中央区の16歳と南区の15歳は容疑を認め、石狩振興局管内の16歳は、スマートフォンを取ったこと自体は認めながら「無理やり奪ってはいない」という趣旨で強盗容疑を否認していると報じられています。
9月29日時点で、3人の最終的な処分や司法判断が確定したという公表は確認できません。逮捕は有罪の確定を意味しないため、この記事でも警察が示している「疑い」と、本人たちの認否、捜査中の内容を分けて扱います。
9月4日午後9時ごろ、南6条西2丁目の駐車場で起きたとされる
STV、HBC、HTB、UHBの報道で共通しているのは、事件の発生日時が9月4日午後9時ごろ、場所が札幌市中央区南6条西2丁目の駐車場だという点です。すすきの地区の東側にあたる一帯ですが、被害者や少年、無関係な利用者の特定につながるおそれがあるため、この記事では駐車場名や現場を示す地図は掲載しません。
警察が3人にかけている疑いは、20歳の会社員男性の顔を平手でたたき、胸部を押し付けるなどの暴行を加えたうえ、現金約6000円が入った財布とスマートフォンを奪ったというものです。STVは、被害に遭った男性について命に別条はないと報じています。今回確認した各社の報道では、けがの具体的な程度や診断内容までは示されていません。
事件そのものは9月4日に起きたとされますが、3人全員が同じ日に逮捕されたわけではありません。最初に1人が事件直後に緊急逮捕され、その後の捜査を経て、残る2人も9月16日までに逮捕されたと報じられています。
被害申告後、まず16歳の高校生1人を緊急逮捕
事件が警察に把握された経緯について、HBC、STV、UHBは、被害に遭った男性が事件直後、発生場所の付近で勤務していた警察官に被害を申し出たと報じています。警察が周辺を捜索し、現場付近で札幌市中央区に住む16歳の男子高校生を発見。この高校生が緊急逮捕されました。
その後の捜査で、札幌市南区に住む15歳の男子高校生と、石狩振興局管内に住む16歳の男子高校生についても事件への関与が調べられ、9月16日までに逮捕されました。UHBは、防犯カメラなどの捜査によって2人の関与が浮上したと報じています。
この流れから確認できるのは、警察が事件直後の被害申告を受けて1人を確保し、その後の捜査を続けたということです。一方、具体的にどの防犯カメラ映像がどのように評価されたのか、3人の間でどのようなやり取りがあったのかといった詳細は、今回確認できた公表情報にはありません。
3人の認否は一致していない
警察の調べに対する認否は3人で同じではありません。複数の報道によると、札幌市中央区の16歳と札幌市南区の15歳は容疑を認めています。
一方、石狩振興局管内の16歳は、スマートフォンを取ったことは認めながらも、「無理やり奪ってはいない」という趣旨の供述をし、強盗容疑を否認しているとされています。
この点は、事件を読むうえで重要です。刑法236条は、暴行または脅迫を用いて他人の財物を強取する行為を強盗として定めています。しかし、本件で実際にどのような行為があり、それが法律上どのように評価されるかは、捜査やその後の手続きの中で判断される事項です。報道されている逮捕容疑だけを根拠に、3人全員について強盗が成立したと確定したように書くことはできません。
現時点で確認できるのは、警察が3人を強盗の疑いで逮捕したこと、2人が容疑を認め、1人が容疑を否認していることです。認否の内容に違いがある以上、その後に新たな供述や証拠が示される可能性もあります。公開時点で続報が出ている場合には、最新情報への更新が必要です。
現場には逮捕された3人以外にも数人がいたとみられる
HBCとSTVは、事件当時、現場には逮捕された3人以外にも数人がいたとみられると報じています。HBCは、そのうち一部が被害に遭った男性の知人だったとみられるとしています。
ただし、現場にいたことと、事件に関与したことは同じではありません。STVは、警察がほかに現場にいた人についても事件への関与を捜査していると報じています。9月29日時点で確認した情報から、それらの人が強盗に関与したと断定することはできません。
また、HTBやSTVは、警察が男性との間に何らかのトラブルがあった可能性を調べていると報じています。HBCも、トラブルの有無や当時の状況を詳しく調べているとしています。具体的なトラブルの内容や、事件に至った動機について確定した発表は今回の確認範囲では見つかっていません。
「知人がいた」「トラブルの有無を調べている」という情報だけから、被害に遭った男性側に原因があったと推測することはできません。警察が調べている段階の内容と、確認済みの事実を混ぜないことが必要です。
強盗容疑は被害額だけで決まるものではない
今回の報道では、財布に入っていた現金は約6000円とされています。この金額だけを見て、なぜ強盗容疑になるのか疑問に感じる人もいるかもしれません。
刑法236条1項は、「暴行又は脅迫を用いて他人の財物を強取した者」を強盗とする規定です。条文上、強盗に当たるかどうかは、奪われた財物の金額の大小だけで決まるものではありません。
本件では、警察が、顔を平手でたたく、胸部を押し付けるなどの暴行を加えたうえで、財布とスマートフォンを奪った疑いがあるとして捜査しています。ただし、この説明はあくまで逮捕容疑として報じられている内容です。実際の行為がどの犯罪に当たるのか、また誰がどの程度関与したのかについて、この記事で独自に法的判断をするものではありません。
逮捕された3人は15~16歳、少年事件として氏名などは扱わない
逮捕された3人はいずれも15~16歳です。少年法では20歳未満を「少年」と定義しています。また、少年法61条は、家庭裁判所の審判に付された少年や、少年のときに犯した罪で公訴を提起された者について、氏名や住居、容貌などから本人を推知できる記事や写真の掲載を禁じています。
さらに、警察が少年事件について報道機関などに発表する際には、犯罪捜査規範209条で、少年の氏名や住居など本人を推知できる情報を告げないよう定められています。
本件について、9月29日時点で家庭裁判所への送致や処分など、その後の手続きがどこまで進んでいるかを示す確かな公表情報は今回の調査では確認できませんでした。そのため、「少年事件なら今後こうなる」と一般的な手続きの流れを本件に当てはめて、処分が決まったように書くことは避けます。
また、地域ニュースとして必要なのは、事件の概要や利用者が知っておくべき事実であり、少年本人や学校、家族を特定することではありません。SNSなどで学校名や氏名を推測して拡散すれば、無関係な人を巻き込む可能性があります。この記事では、報道で確認できる年齢、居住地域の大まかな情報、容疑内容にとどめます。
すすきので事件や危険に遭遇したときは110番、緊急でない相談は#9110
今回の事件では、被害に遭った男性が近くにいた警察官へ被害を申し出たことが、警察による対応につながったと報じられています。すすきのを利用している最中に事件や事故に遭った場合、または緊急性の高い出来事を目撃した場合は、北海道警察が案内する110番を利用できます。
北海道警察は、110番について「緊急の事件・事故などをいち早く警察に通報するための緊急電話」と案内しています。けんかや悲鳴、凶器を持った人、不審な人物や車、盗難被害など、警察官の早期の現場対応が必要な場合が対象です。
一方、すぐに警察官に現場へ来てもらう必要はないものの、犯罪被害の未然防止や生活の安全について相談したい場合には、警察相談専用電話「#9110」があります。北海道警察では毎日24時間、電話相談を受け付けています。北海道警察本部警察相談センターの電話番号は011-241-9110です。
- 緊急の事件・事故:110番
- 緊急ではない警察相談:#9110
- 北海道警察本部警察相談センター:011-241-9110
犯罪被害を受けた本人や家族向けには、「北海道被害者相談室」もあります。北海道警察の案内では、札幌の相談電話は011-232-8740、受付時間は月曜日から金曜日の午前10時から午後4時までで、年末年始と祝日は除かれます。電話相談などの活動は無料とされています。
札幌市にも犯罪被害の相談窓口があります。札幌市の案内では、市の相談窓口は平日の午前8時45分から午後5時15分まで、電話011-211-2252で受け付けています。事件直後の緊急通報とは役割が異なるため、差し迫った危険がある場合は110番を利用する必要があります。
9月29日時点で確認できる範囲
今回確認した情報を時間順に並べると、事件が起きたとされるのは9月4日午後9時ごろです。場所は札幌市中央区南6条西2丁目の駐車場で、20歳の会社員男性が暴行を受け、現金約6000円入りの財布とスマートフォンを奪われたとされています。
男性が近くにいた警察官へ被害を申告し、警察は現場付近で札幌市中央区の16歳の男子高校生を発見して緊急逮捕。その後の捜査で、札幌市南区の15歳と石狩振興局管内の16歳についても関与があるとして、9月16日までに3人が強盗容疑で逮捕されたと報じられています。
認否は、2人が認め、1人が否認しています。現場にはほかにも数人がいたとみられ、警察が事件への関与や、被害に遭った男性との間にトラブルがあったかどうかを調べています。
一方で、事件の動機、現場にいたほかの人物の関与、3人の最終的な処分、司法判断については、9月29日時点で今回確認した情報から確定したとは言えません。すすきので起きた一つの事件を、地区全体の治安評価へそのまま広げることも適切ではありません。
この記事は10月1日の公開を予定しています。事件記事は、数日の間に逮捕後の手続きや認否、捜査状況に続報が出ることがあります。公開直前には北海道警察と各報道機関の最新情報を確認し、9月29日時点の内容から変化がないかを確認する必要があります。
南6条西2丁目は、すすきのを訪れる人が夜間にも行き来する地域です。一方、今回確認できたのは個別の事件に関する情報で、この1件だけからすすきの全体の治安を評価することはできません。3人の認否も一致しておらず、事件の背景やほかの人物の関与については捜査段階です。確認された内容と、まだ確定していない点を分けて受け取る必要があります。





