札幌・moyuk SAPPORO内の都市型水族館「AOAO SAPPORO」で、企画展「鰭展2026 ~ヒレがあればなんでもできる~」が開催されている。期間は2026年3月25日から5月31日までで、開館時間は10時から22時、最終日は15時まで。展示自体の参加は無料だが、別途入館料が必要だ。会場は札幌市中央区南2条西3丁目20のmoyuk SAPPORO内にあり、地下鉄大通駅から徒歩約3分、市電「狸小路(AOAO SAPPORO前)」停留場から徒歩1分と、街なかで立ち寄りやすい。
今回の「鰭展2026」は、AOAO SAPPOROが打ち出す春企画「春のすいぞくかん2026」の中核を担う展示だ。テーマは魚たちの「ヒレ」。泳ぐ、曲がる、姿勢を保つといった動きの裏側にあるヒレの形や役割に注目し、AOAO SAPPORO独自の視点として「ヒレオロジー」という言葉で再構成している。春から新生活に踏み出す人たちを応援する文脈を重ね、「ヒレを知るとなんでもできる気になる」というコンセプトで館内を巡らせるのが特徴だ。
展示の見どころは、大きく3つある。4階「LABORATORY」では、東京・銀座「すし処 志喜」の女将であるウオヒレウロ子氏による「ウオヒレコレクション」と、書家・前田鎌利氏のキャプションを組み合わせた「ヒレー!ヒレー!ギャラリー」を展開。5階「LIBRARY AQUARIUM」では、魚のヒレの観察ポイントを示す限定キャプションと、新生活応援をテーマにした本棚「ヒレー!ヒレー!ライブラリー」が登場する。さらに、美しいヒレをもつ魚「ベタ」の新展示も行われ、ヒレの違いを見比べながら観察できる構成になっている。
この企画がいま改めて注目しやすいのは、4月3日から追加展示「毛筆のすいぞくかん」が始まったためだ。前田鎌利氏とのコラボレーションをさらに拡張し、5階「LIBRARY AQUARIUM」を中心に、オノマトペと生物分類をもとにした書の展示、映像・音響作品「GRANICA」などが加わった。もともとの鰭展が持っていた「ヒレを観察する」面白さに、書で魚を読み替える視点が重なり、4月以降は水族館展示とアート展示のあいだを行き来するような見方がしやすくなっている。
館内の楽しみは展示だけではない。5階「CO-WORKING」では5月31日まで、子ども連れでも参加しやすいクラフトアクアリウム「ヒレヒレぼうし」を実施。4月17日には夜の解説プログラム「ヒレ活のすすめ」も予定されている。6階「シロクマベーカリー&」では5月10日まで桜メニューを販売し、鰭展に合わせた「燻し珍味 カスべえ」も用意。4階「WONDER BOOKS」ではウオヒレグッズやシャチの限定グッズも並ぶ。展示、体験、飲食、物販までひとつのテーマでつなげた構成は、AOAO SAPPOROらしい街なか型のイベント運営といえそうだ。
さらに、4月13日までは「花咲く(87×39)」キャンペーンも実施中だ。2026年春から新生活を始めることが分かる書類を持参し、AOAO SAPPORO公式Instagramをフォローすると、本人に限り入館料が無料になる。進学、就職、転居などで札幌の春を迎えた人にとっては、鰭展を体験するきっかけになりそうだ。札幌中心部で、魚の体の一部から進化や適応、そして春の気分まで一緒に味わえる企画として、ゴールデンウィーク前後まで覚えておきたい展示になっている。
位置情報:AOAO SAPPORO
「ヒレ」という一部分に焦点を絞ることで、水族館の見方そのものを変えている企画です。4月は書の展示追加も入り、単なる春イベント紹介より一段深い切り口になっています。





